Mathematica
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Mathematica
Mathematica 8.0.0 GNU/Linux版のフロントエンド
開発元ウルフラム・リサーチ
初版1988年6月23日[1]

最新版14.0 / 2024年1月16日 (4か月前) (2024-01-16)
プログラミング
言語C/C++JavaWolfram
プラットフォームクロスプラットフォーム(list)
対応言語英語日本語中国語フランス語ドイツ語イタリア語韓国語スペイン語
種別数式処理システム数値解析、情報視覚化、統計処理、ユーザインタフェース生成
ライセンスプロプライエタリ
公式サイト ⇒www.wolfram.com/mathematica/
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カテゴリ / テンプレート

Mathematica(マセマティカ)は、スティーブン・ウルフラムが考案し広く使われている数式処理システムウルフラム・リサーチの、ウルフラムが率いる数学者プログラマのチームが開発し、同社( ⇒正規認定販売代理店)により販売されている。Mathematicaは項書き換えを基本として、複数のパラダイムをエミュレートするプログラミング言語としても強力である。
概要

ウルフラム・リサーチの創始者であるスティーブン・ウルフラムと彼のチームは、1986年から新たな数式処理システムの開発を開始し、1988年にその最初のバージョンをリリースした。ウルフラムは当初、このシステムをOmega、のちにPolyMathと呼んでいたが、当時NeXT社の社長であったスティーブ・ジョブズに相談したところ「ダサい名前だ」と一蹴され、なにか一般的な語をロマンチックに表現したもの、例えばトリニトロンのような名前が良いとして「Mathematica」と名付けた[2]

歴代のMathematicaのロゴに使われているのは「スパイキー」と呼ばれる三次元多面体で、初代 Mathematicaでは大二十面体、それ以降のバージョンでは双曲二十面体を装飾したものが使われている[3][4]

プログラミング言語としてのMathematicaは、項書き換えを基本として関数型手続き型の両方をサポートするマルチパラダイム・プログラミング言語である。Mathematicaは、ウルフラムらが1979年頃に開発した Symbolic Manipulation Program を起源とし[5]プログラミング言語ALGOLLISPAPL、および数式処理システムMacsymaの影響を受けている[6][7]

MathematicaはC/C++およびJavaで実装されているが、拡張可能なライブラリはすべてWolfram言語で書かれている。実際、新しいコード(Wolfram言語で書かれたテキストファイル)はMathematicaの「パッケージ(.mファイル)」として追加される。Mathematicaには4,000以上の高度に洗練された組み込み関数が用意されており[8]、それらをビルディング・ブロックとして組み合わせていくことで、簡単にプログラムを作ることができる。

システムとしてのMathematicaは、Wolfram言語を解釈し実際に計算を実行する「カーネル」と、その計算結果を表示する「フロントエンド」の2つの部分から構成される。カーネルとフロントエンドの間の通信には「 ⇒MathLink」プロトコルが使われる。

Mathematicaの最新バージョンは 14.0(2024年1月9日リリース)で、様々なコンピュータシステム上で利用可能となっている。
機能調整可能なパラメータで描画したディニの曲面(英語版)

Mathematicaには次のような機能がある[9]

コアとなる言語

手続き型関数型をサポートするマルチパラダイム・プログラミング言語

文字列操作、正規表現や意味解析を含めたテキストマイニングツール

並列プログラミング用ツール


数学アルゴリズム

初等関数特殊関数数論群論のライブラリ

複素数任意精度区間演算、記号計算のサポート

連続的/離散的計算のための数値と記号のツール

疎行列を含む行列とデータの操作ツール

常微分方程式 (ODE)、偏微分方程式 (PDE)、微分代数方程式(英語版) (DAE)、遅延微分方程式(英語版) (DDE)、ディオファントス方程式漸化式のソルバー

連続積分変換および離散積分変換

直線/曲線あてはめ仮説検定、100種類以上の確率分布における確率や期待値の計算

制約のある/ない、局所/大域、最適化

組み合わせ問題のためのツール

制御系ライブラリ

債券年金デリバティブオプション取引を含む金融計算ツール


可視化グラフィックス

2D/3D のデータや関数の可視化とアニメーション化ツール

グラフの視覚化ツールおよび解析ツール


データの操作

データ、画像、動画、音響、CADGIS、文書、生物医学などの各種フォーマットのインポート/エクスポート

画像認識を含む画像処理形態学的画像処理のツール

音響/画像データのウェーブレット解析用ライブラリ

データ・クラスタリングシーケンスアラインメントパターンマッチなどのデータマイニングツール


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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